米国での食品ロス削減対策の実情

今回は、LFCバイオダイジェスターのメーカー、Power Knot社のある米国での食品ロス削減対策の実情についてご報告します。

米国はご承知のとおり州により法的な規制も含め、対応が異なります。国土が広いこと、また周辺住民の反対が多いことから、生ごみは焼却せずに埋め立てることが主流です。これに対し、一昨年は6州で俗にいうZero Waste(ゴミゼロ)対応で、生ごみの処理に対し厳しい規制が発令されました。現在は9州にまたがります。埋め立てによりCO2に数十倍の温室効果をもたらすメタンガスが発生するため、生ごみを埋め立てることをいくつかの州で禁止となりました。

食品を作る側は、製造過程で食品ロスの発生量を統計化。大手スーパー等ではAIカメラで食材毎に発生量を自動分析する装置の導入もされています。売る側は、廃棄せず割引販売、それでも残る場合はフードバンクへの寄付を行っています。それでも発生する生ごみは、重点政策として動物飼料化・コンポスト・メタン発酵の順に処分されています。日本でもなじみのある大手企業のウールマート・コストコ・クローガーと言ったスーパーは、Feeding America(全米最大のフードバンク)に参加しています。当然、生ごみ処理機の市場も急速に成長しています。

   

<州ごとの規制例>

・カリフォルニア州
食品廃棄物の分別回収を義務化(家庭・事業者)

・バーモント州
食品ごみの埋立を全面禁止

・マサチューセッツ州
大規模排出事業者の埋立禁止

・ニューヨーク州
食品廃棄物の寄付・リサイクル義務

気になる生ごみ(産廃)の処理金額ですが、米国全土の平均でみると日本より安価です。ニューヨークの中心部ではkgあたり2ドルを超える場合もあり、ロスアンゼルス等の都会も高額です。反面、土地が広大なテキサス州は極めて安価で、規制はまだまだ遅れているようです。環境対策とは言え、日本同様に経済的な理由も普及の鍵と言えます。因みに、米国では炭化処理した残渣を地面に放棄することは根枯れの原因となるため、禁止されているようです。国変われば対策も変わりますが、先進国は食糧の40%を棄てているとの話もあり見過ごすことができない近未来の課題です。